医療法人 OrthoNext
はしもと整形外科リハビリクリニック

股関節に痛みがあると骨盤が動きにくくなって腰の動作が制限され、背中や肩の動きにも支障が出て肘まで痛みが及びます。このように痛みや不具合が広がっていくのは、股関節が体幹の中心となる大きな関節で、股関節が動かなくなるとほかの関節で代用しようとするためです。日本人に多い股関節疾患は変形性股関節症や寛骨臼形成不全。スポーツなどで疲労骨折や軟骨損傷を起こす人もいます。

当院では、画像診断で特に異常が見つからなくても「安静にしましょう」で終わらせず、しっかり診断して症状の原因を明らかにします。お子さんに多い大腿骨頭すべり症やペルテス病は早期治療が重要で、10代後半から始まる寛骨臼形成不全や股関節インピンジメントも初めの診断が肝心。治療選択肢や手術の時期など、患者さんの状況に合った提案ができるのが股関節疾患の専門家の強みでしょう。

スポーツチームのチームドクターを務めていた時は、手術を選択するのは確実に選手生命を延ばせる、レベルアップできると判断したケースに限り、それ以外はフィールドに戻れる状態になるまで注射や筋膜リリース、リハビリテーションなどを中心に提供していました。一般の患者さんも同様で、リハビリテーションのほか、体のバランスを調整するインソールや漢方も治療に取り入れています。

お子さんの足の痛みは「成長痛」で片づけられがちですが、当院では足のバランスを崩す原因を丁寧に見極め、それをカバーするためインソールを活用しています。ほかにも扁平足やシンスプリント、オスグッド病、O脚やX脚、外反母趾、関節変形症や膝関節症、スポーツ障害など幅広い症状に活用できます。私の診断の後、専門の義肢装具士が症状や用途に合わせてインソールを作製します。

当院では一人ひとりに合ったリハビリテーションを提供。まずは痛みを取ることを目標に、痛みの根本をしっかりと捉えます。除痛だけをめざすなら注射や飲み薬で事足りますが、さらに生活改善や自宅でもできるエクササイズを理学療法士が指導します。また毎週、医師と理学療法士、看護師でリハビリカンファレンスを開き、必要な場合には患者さんの状態や経過について情報を共有しています。